農芸学舎について

 余市農芸学舎では、フォルケホイスコーレ(デンマーク式フリースクール)と理念を共有した共同生活のできる学び舎作りを目標にしていますが、2020 年春から誰でも参加できる月 1 回の一日 体験イベントを開催しています。

 ブドウ・リンゴ・サクランボほか、数百品種の果物・野菜などを無農薬で有機栽培している有機 農園えこふぁーむ(1992 年設立)を会場にして、地球環境を守る持続可能な、季節に合わせた自給的な暮らし方を学ぶと共に、生活や大地に根差した芸術・文化を創造して、すべての人が差別なく平和で自由に生きることのできる社会を目指して、共に学び合い活動しています。  


特定非営利活動法人 余市農芸学舎 設立趣旨書        

設立の趣旨

 わたしたちは、すべての人が大切な存在であると認識され、個性を発揮してお互いを支え合える、自然の一員として暮らしを営み、大地とつながった生き方に根差した社会をつくりたいと考えています。

 今わたしたちが生きている社会は、効率や経済的な利益ばかりが優先され、人間らしく幸せに心豊かに生きることが二の次にされてしまっています。地球資源が浪費され、地球環境は悪化の一途をたどり、危機的状況に直面しています。経済的な豊かさは一部に集中して格差が拡大し、社会の分断と対立が深まっています。

 このような社会を、希望のある明るい未来に導くためには、問題意識を持って自ら考え行動する人が増えることが必要だと考えます。そのために、共に暮らすことを通じて、誰もが共に学び、思考し実践できる場を創ります。一人一人が自らの意志で学び、教える者と教わる者という一方的な関係の場ではなく、共に実践しながら対等な関係でのコミュニケーションに基づく「生きた言葉」によって学び合う場です。

 この学び合いの場では、かつて大地とつながっていた暮らしがあった頃のように、季節に合わせた農作業を中心に自然の恵みを生かす労働を行います。衣食住といった生きるために必要なことを暮らしと共に学び、みんなが個性を発揮しながら力を合わせて自給的な暮らしを目指します。自然と調和した暮らしを実現することで、健全な心身を養い、持続可能な生活環境をつくることで地球を守ります。

 しかし、生きるために労働に専念するだけでは、人間は幸せになれません。生きるために必要な労働としての技を学ぶと同時に、人間が人間らしく幸福に生きるためになくてはならない芸術や文化について、学んで行きます。特権的な人だけが手に入れられるような芸術ではなく、大地に根ざした暮らしと共にある芸術や文化というものを創造して、すべての人が充実した「生」を実現できる社会を目指して行きたいと思います。

 ここでの体験を経た人たちが、経済活動中心の社会の中に入っても、大きな渦に飲み込まれることなく生活することができ、少しずつでも持続可能で平和な社会に変わって行くことを願っています。これらのことを実現するために、校舎・宿舎・実習畑などを設け、多くの人たちに私たちの目指す生き方を知ってもらうために、NPO法人格が必要と考えました。

 この法人は、主に18歳以上の成人を対象として生活を共にしながら学び合い実践する場をつくり、それぞれの個性を生かしながら自然と共に大地に根ざして生きる暮らしを学びます。また自分たちが食べるものや必要なものをできるだけ自給できるコミュニティーを地域と共につくることを目指します。そして、ここに集う人々が大地に根差した生活に密着した芸術・文化を創造することによって、真に豊かで人間的な生き方を見出し、より多くの人を惹きつけ共感を与え、平和で抑圧のない持続可能な社会を作り出して行くことを目的として、設立するものです。


役員名簿(2026.1.1.現在)

 代表理事 牧野 時夫

 理事   滝谷 真紀人

 理事   吉田 慎司

 理事   長田 久史

 監事   大倉 一郎